研修会・講習会 実施報告

第5回「介護の日」記念イベント【H25.11/10】

 第5回「介護の日」記念イベント


当日天候が心配されましたが、開催と同時に晴れ間がみられ、介護の日にふさわしい良き日になりました。午前中も例年以上の方が参加下さいましたが、午後からの渡辺和子氏の記念講演では300人定員の講堂が満席になり、ロビーで聴く人が出る程の盛会でした。皆様ありがとうございました。
最初のプログラムは、秋吉カルスト草炎太鼓の皆さんによる和太鼓の演奏でした。静寂から躍動へと繋がる、迫力ある太鼓の鼓動がホールいっぱいに響きわたり、まさに壮大なカルストの大地や生命の息吹を感じ、心に響く演奏でした。
次に「自分らしく輝き豊かな人生を」と題し、在宅介護をしてこられた、また現在も介護を続けられているご家族2名と、介護福祉士を目指している養成校の学生さん5名によるシンポジウムが行われました。
学生さんたちが介護福祉士になりたいと思ったきっかけは、家族を自分の手で介護したい、恩返しがしたい、実習施設で出会った利用者の「ありがとう」言われた時の笑顔が忘れられない、実習先での介護福祉士の心のこもった介助を目にし、「私もこういう人になりたい」と思った等で、介護の道へと夢を持って踏み出すことができたと話されました。
ご家族からは、御主人の介護は「私に残してくれた財産」で、自分がご主人に一番必要とされていたことが分かったそうです。大変ながらも頑張れたのは、訪問介護、デイケアで関わってくださった皆さんのおかげだと話されました。また、お母様の介護をされている方からは、施設で働いているが、いざ自分の親のことになると感情が先立ち、母の言葉に腹立たしさを感じていたが、介護サービスを利用しお互いに距離を置くことにより、優しい言葉もかけられるようになってきたと話されました。
学生たちは、家族の方々の体験談を聴き、改めて立派な介護福祉士になりたいと思ったそうです。最後にご家族から学生たちに、「介護福祉士は多様な価値観が求められる職業であり、根拠ある介護技術と、利用者に優しく寄り添い、しっかり思いを受け止めるスキルが必要です。福祉の質は働く人で決まります。あなたと出会ってよかったと思われる介護福祉士になってください。利用者も自分もあきらめないでほしい。」とエールを送られました。
午後からは、本日のメインイベント、ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子先生による記念講演がありました。
先生は9歳の時お父様を亡くされ、母子家庭で育ったご自身の経験を話されました。お母様から、“どんなに厳しい場所に置かれたとしても自分なりに咲くことができるように”と厳しく育ててくれたことに感謝しているそうです。
大切なお話をたくさんしていただきましたが、中でも、「人は、自分が居たいところ、一番置いて欲しいところに置いてはくれない。置かれたところで咲くことが大切なことです。自分も周りの人も笑顔にする生き方をしてください。また、一生の終わりに残るものは、私たちが与えたもの、人にすることができた優しさや笑顔、そして自身の努力、我慢です。大切なものは自分のために自分自身を磨くことです。」というこの言葉が心に残っています。
先生の優しい声と言葉の中に、厳しい時代を生きてきたからこそ、今、私達に伝えなければならないことがたくさんあるのだと感じました。豊かな時代に生きている私達が忘れているのは、先生が言われている“人間としての正しい生き方”なのかもしれません。何事にも無関心になっていることに気付かず、他人を思いやること、自分自身を大切にすることを忘れているのかもしれません。
自分自身を振り返る貴重な時間を与えて下さった先生に感謝いたします。今後のますますのご活躍をお祈りし、末永く応援したいと思います。
最後にアトラクションとして、青年部による○×クイズが行われました。様々なジャンルから出題され、正解するごとに舞台に上がり、上位20人の方々が景品を手にされました。おめでとうございました。ほっと一息つきましたね。
無事大会を終えることができ、ご協力いただいた関係者の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。当日とてもたくさんの方にお越しいただき、とても嬉しく思いました。本当にありがとうございました。




【頂いたアンケートの一部をご紹介します。】


◎シンポジウム
・学生さんの悩みも良くわかり、在宅介護をしておられた経験は心にささりました。立場が変われば見方がずいぶん違うと思いました。
・利用者へ不安を持たせない、信頼を得られるような人になれるよう努め、笑顔の大切さを知りました。
・在宅にて介護される方の「住みなれたところで最後まで看取りたい」という思いの強さに感動しました。安易に施設や病院を頼れば良いと考える事は介護される方の意志を考えていなかったのだと考え直されました。
・家で介護された人の話、とてもよかったです。改めて「愛」について考えさせられた。
・学生の思いが聞けて良かったです。初心を忘れないよう、これからも利用者に向き合っていこうと思います。
・とても感激しました。
・1人1人の方の話に深い思いを知り、あらためて本当の話の大事さを知った。役割を持つ大切さ、介護の心の大切さを改めて知った。
・とても素晴らしいお話ありがとうございました。介護をして3年弱ですが、改めて「今、必要とされる人」になりたいし、「利用者様にも自分が必要な人」と思っていただける様な日々を送りたいと考えさせられました。
・在宅で介護生活を続けられた方のお話はとても感動しました。在宅介護は理想ではありますが、とても難しいと思います。Dr.やNSとの連携、デイケアの方々とのコミュニケーション、又、介護者のリフレッシュや心身の状態を上手に保つこと等、色々工夫されていたと思います。学生の方のお話も一生懸命で私の気持ちも初心に戻る事が出来ました。施設では理想と現実の厳しさを日々感じていますが、これからも笑顔を大切に、利用者の心に寄り添える介助者を目指して頑張っていこうと思いました。
・私自身も母の介護をしているので、これからの若い人が沢山、介護職をされる事は嬉しく思いました。
・家族側の介護の体験談、施設から見た利用者の実態、学生の純粋な思いを聞くことができ、改めて介護の良さ、必要とすることが明確になった。
・職員からの視点でなく、別の視点からのシンポジウムで初心に戻る大切さを感じた。

◎記念講演
・やさしい語り口調で人が生きていく上での大切な事を教えていただきました。
・今日のお話を聴きながら、今の自分ではできていないことが多いなと気付くことができました。自分に対しても、他の人に対しても労わることができていないと思いました。暇をつくり、ゆとりを持って人と接していくことができたらと思います。
・人との関わり方、思いやり、また自分も大切にしながらこの世界に生きることをあらためて思い返すことができた。
・渡辺さんの経験、体験、長年務めて来られた事を話され、いい時間を過ごさせて頂きました。とても優しい、かわいい声でした。
・渡辺さんの他人が褒めなくても自分を褒めてあげる事。まず笑顔を絶やす事のない生活を送る努力をするつもりでいます。
・毎日の生活の中で、ゆとりのある心、家族への微笑み、一秒一秒の尊さが欠けていたように思います。「の」の哲学をモットーに一日一日に感謝し、又、自分自身との対話の時間を設け、家族や会社を大切にしていきたいです。素晴らしいお話、ありがとうございました。
・心が洗われるような穏やかな気持ちになれました。
・本当に感銘を受けました。自分自身の振り返り、毎日笑顔で過ごしていきたいと思います。
・心こそ大切なれということを改めて感じた。
・大切な心を忘れていると話された事、心の教育を忘れていると話された事が一番心に残りました。自己中心になっている今の自分を気付かされました。
・忙しさの中で心を失わないよう微笑みを忘れないよう、日々の生活に活かしたいと思いました。
・日々の生活の中での心の癒しを頂きました。仕事の中で、家庭の中でいろいろ悩む事も多いですが、とても心が軽くなりました。よいお話をありがとうございました。
・来て良かった。死ぬ時まで覚えていたい。
・待つ心、人を思いやる心、自分を大切にする心、人として大切な心を思い返せるお話でした。
・日々、忘れてはいけない心の持ちようを、改めて心に刻むことができました。
・優しい声と笑顔でお話しをされてとても聞き易かったです。「与えられた環境で笑顔で精一杯頑張りなさい」という所がとても心に残りました。
◎秋吉草炎太鼓
・“秋吉カルスト草炎太鼓”の演奏、力強く、とてもパワーが響き、たくさんエネルギーを頂きました。又。機会があれば是非聞きたいです。ありがとうございました。
・感動が強く残っています。太鼓の音色と力強さが心に響きました。
・演奏を聴けてとても良かったです。

◎ロビー等
・東北の物販があったこと。ウェルカムドリンク的なコーナーがあったこと。
・タッピング技法、学びたいと思いました。
・楽しめたので、すべて良かったです。
・全部よかったです。
・どれもそれぞれ楽しませていただきました。また、ぜひ行っていってほしいです。